ランドナーが入った大きな輪行袋を抱えた私は、10時8分に豊橋駅を発車する「ワイドビュー伊那路1号」に乗車。通勤電車然とした平凡な先頭車の顔つきに少しがっかりしながら自由席へ向かったのですか、列車名どおり窓が大きくてうれしくなりました。車内の一角には4人用のセミコンパートメントもあります。ちょっと個室風で、グループで利用すれば会話か弾みそうです。飯田線に乗るのは今回が初めて。沿線をサイクリングした経験も少ないので、車窓を凝視して街のようすや地形を観察します。
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今は列車に乗って進んでいますが、復路は自転車で走ろうという計画です。ふたつ目の停車駅、新城までは住宅が続きますが、本長篠、湯谷温泉と進むにつれて川が列車に近づくようになり、右手の車窓には渓谷が広がってきます。その平らな河床から「板敷き川」と呼ばれている、と車内アナウンスが教えてくれます。線路と渓谷沿いには小道がちらちらと見え、自転車で走ったら気持ちよさそうだと記憶に留めておきます。飯田線はもともと4つの私鉄路線だったのを国鉄が吸収、1本にしたという生い立ちだそうで、元が私鉄らしく短い距離にたくさんの駅があります。「ワイドビュー伊那路」は特急だけあって思い切りよく多くの駅を通過していくのですが、ちらっと目に入った東栄駅に胸がときめきます。鬼の面(列車を向いてる)をかたどった駅舎が奇抜なことに加え、私のランドナーは「トーエイ」社のもの。漢字だと「東叡」なのですが、同じ読みの駅があるとは奇遇です。ここも後で立ち寄ろうと思います。